粉砕仕事指数(Work Index)は、粉砕対象物の「粉砕のしにくさ」を数値化した指標で、粉砕機の選定や設計に広く使われます。
粉砕仕事指数とは
定義:ボンド(Bond)が提案した粉砕理論に基づく指標で、単位重量(通常1トン)の原料を特定の粒度まで粉砕するのに必要なエネルギー(kWh/t)を示します。
記号:𝑊𝑖(Work Index)
単位:kWh/t(キロワット時/トン)
目的:材料の粉砕しやすさを数値化し、粉砕機の選定や設計に役立てます。
計算式(ボンドの式)
W=W_i⋅(1/√P-1/√F)
・W:粉砕に必要なエネルギー(kWh/t)
・W_i:粉砕仕事指数
・F:原料の80%通過粒度(μm)
・P:粉砕後の80%通過粒度(μm)
この式は、粒度が細かくなるほど粉砕に必要なエネルギーが増えることを示しています。
測定方法と規格
・JIS M 4002に準拠した試験方法が存在します。
・試料を標準的なボールミルで粉砕し、粒度分布とエネルギー消費から算出。
利用目的と応用
・粉砕機の選定・設計:原料の粉砕抵抗を数値化することで、適切な粉砕機の選定が可能。
・工程管理:粉砕効率やエネルギー消費の評価に活用。
・比較評価:異なる原料の粉砕性を比較するための基準。
他の粉砕性指標との違い
| 指標名 | 特徴 | 用途 |
| ボンドの仕事指数 | 粉砕エネルギーに基づく | 工業的粉砕設計 |
| リッティンガー数 | 表面積増加に比例 | 微粉砕理論 |
| ハードグローブ指数 | 摩耗性に基づく | 石炭などの粉砕性評価 |
中工精機における粉砕仕事指数
中工精機株式会社では、粉砕仕事指数用試験機をご用意しております。
粉砕仕事指数を求めることで、は、下記の用途に対応することが可能です。
・高い粉砕仕事指数を持つ鉱石にも対応可否の検討。
・粉砕仕事指数に基づいた最適なライナー形状と回転数の検討。
・試験機による粉砕仕事指数の測定サービスを提供いたします。
中工精機製 粉砕仕事指数 測定用 試験機(ボールミル)
中工精機は、お客様のサンプル原料の粉砕試験から対応しておりますので、どうぞお気軽にお声がけください。
通常の粉砕試験の流れ(ジョークラッシャー→ロールクラッシャー→ボールミル)は、下記の中工精機公式Youtubeチャンネルに公開しておりますので是非ご覧ください。

